ささやかなデート

彼女が普通のOLに戻って随分と時間が過ぎた。

何気なく電話をしてみた。

「こんばんは。」

「久しぶりですね。」

「今度、カラオケでも行こうか。」

「行きたい。」

そんな短い会話をして僕たちはカラオケに行った。

普通に綺麗な彼女になっていた。

もう彼女の事を誰も風俗とは気づかないだろう。

それで良かった。

僕たちはカラオケと少し洒落た食事をして楽しい時を過ごした。

キスもせず、体も触れず、ただ楽しかった。

僕は彼女の優しい心が好きだったのだと漸く気がついた。

時が全て解決してゆく。 

幸せになってね。 僕はそう呟いて彼女を見送った。

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あれから

あれから彼女とは暫くのメールのやりとりをしていて、
僕は彼女をそっとして置こうと思った。

二度と逢わないかも知れないし逢うのかも知れない。
細い糸のような儚い約束だけのこと。

そんな曖昧な話に成っている。
僕の中で彼女の笑顔は、想い出になりつつある。

時というフィルターを通してその心象を一枚の絵のように
描いている僕が居たりする。

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彼女の現実

「正社員になれなかったの」そう彼女は呟いた。
「今はウエイトレスのアルバイト。重くて、立ちっぱなしで大変。」

現実なのだと思う。もともと絵やコンピュータグラフィックスが
好きだった彼女。そういう職種には就けないのだろうか。

口下手で表現することの出来ない彼女。
そのことが彼女にとっての問題であるということが解りつつも
やり切れない気持ちになるのは何故だろうかと思う。

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柔らかい笑顔

久しぶりに彼女に会って食事をした。
「今日、就職の面接だったの。」そう言う彼女はグレイのリクルートファッションで
以前のミニスカートの面影は無い。思ったより彼女の肌の色は白くて、虹彩は少し茶目であるのだと改めて僕は見ていた。柔らかい良い笑顔をしているなあ。僕はそう思った。清楚な感じもするし、少し剽軽な彼女を見ていて、僕は会話をしているのだ
けれども、彼女の瞳や笑うと女学生の様な無邪気な表情になったり、そういう彼女をじっと愉しく見つめていた。
僕は誕生日プレゼントにインフィニティクロスのネックレスを贈った。
ティファニーのエルサ・ペレッティのデザイン。無限の愛を示すように一本の
ワイヤーが無限を示す記号とクロス(十字)を上手く組み合わせてデザイン
されている。オープンハートも彼女のデザインによるものである。
早速、彼女はネックレスを付けて見せてくれた。シルバーのネックレスは
嬉しそうに彼女の胸元で小さく光を放った。

「じゃあ又今度ね!」「今後は何時?」「メールでね。」

そう言い残して、彼女は雑踏の中に溶け込んで、帰って行く。
もうすっかりOLの様に思う。そんな彼女を少し目で追いながら
僕は胸の中が少し押されるような、ホッとした気持ちと少し
寂しい気持ちが交錯して、暮れかかった空を仰ぎ見た。
 

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Tiffanyの香水

彼女に贈ったTiffanyの香水。 
気に入ってくれたとメールが有って少し嬉しくなった。
毎日使って呉れている様子。

香りは好き嫌いがあるので難しいと思う。
Tiffanyの新作の香水は二種類有って、軽めの爽やかな
フローラルの感じと、もう一つは少し大人の重みが
有るような香り。 彼女には軽めの香りを選んだ。

今度逢う時にもきっと香水を付けて来て呉れるのだと思う。
その香りに包まれた彼女を少し愉しみだと思う。

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